21日は、国連が定める「国際平和デー」です。秋の連休でにぎわう東京・渋谷では19日、成立した安全保障関連法に反対する、さまざまなグループが戦争をしない国であるために引き続き、反対していこうなどと訴えました。
「国際平和デー」は国連が定める平和の記念日で、世界各地で停戦と非暴力に向けた、さまざまな取り組みが行われています。
東京・渋谷では憲法学者や母親たち、それに高校生などのさまざまなグループが集まり、安全保障関連法への反対と、平和への願いを訴えました。このうち、海外在住の日本人のグループ、「OVERSEAs」の女性は「海外で暮らす私たちにとって、平和憲法は安全をもたらすパスポートだ。日本は戦争をしない国だと思っている諸外国の人たちを裏切ると、海外での生活は難しくなる。この法律で安全が脅かされないよう引き続き、反対していきたい」と訴えました。
また、高校生のグループ、「T-nsSOWL」のメンバーで高校1年生の男子生徒は、「戦後100年を迎えたときに、自分の子どもに日本は100年間戦争をしなかったと言いたい。僕たちの未来がつぶされることは許されない。僕らで未来を守ろう」と呼びかけました。
秋の連休でにぎわう渋谷では、買い物途中の人たちなどが足を止め、訴えに耳を傾けていました。
訴え聞いた人たちは
国際平和デーに合わせた東京・渋谷での訴えに耳を傾けていた人のうち、19歳の女子大学生は、「戦争に加担するのではないかと思うので、この法律には反対です。国会前の集会には参加できなかったので、反対するほかの人がどんな意見を持っているのか聞いてみたいと思い、足を止めました。政府は引き続き、説明すると言っているが、そもそも法律が通ってから説明するなんておかしい。成立前に国民の声をきちんと聞くべきだ」と話していました。
また、買い物のため、渋谷を訪れていた50歳の会社員の男性は、「憲法改正に賛成する憲法学者でさえ、反対だと言っているのに焦って法律を通すのはおかしいと思う」と話していました。
32歳の会社員の男性は、「外国から攻められると言うが、これまで平和でいられた日本のやり方を、わざわざ変える必要があるのか疑問だ。法律は通ってしまったが、関心を持ち続けることが大切だと思っている」と話していました。
21歳の男子大学生は、「国際情勢を考えるとこの法律は必要だと思う。ただ、理解が広まっていないのに成立させたことは否定的に受け止めている。この前の衆院選では投票に行かなかったが、関心を持つことが大事だと思ったので、次の選挙には絶対に行こうと思う」と話していました。